※ドラマ『VIVANT』第13話までのネタバレを含みます。
『VIVANT』第13話の最後で明らかになった、野崎守の「裏切り」。
乃木が信頼してきた野崎だけに、「本当に裏切ったの?」と疑いたくなりますよね。
結論から言うと、第13話時点では野崎が本当に日本や乃木を裏切ったとは断定できません。
むしろ現時点では、野崎が敵側へ潜入するため、あえて裏切り者に見える行動を取っているという見方も十分に成立します。
ただし、野崎につながる証拠が実際に出ている以上、完全な潔白とも言えません。
ポイントは「野崎が動いたこと」と「野崎が敵になったこと」を分けて考えることです。
第13話までに判明した事実を整理しながら、野崎の目的を考察していきます。
①第13話の最後で何が判明した?野崎裏切り疑惑を整理
■①そもそも別班員5人が拉致されている
今回の事件の発端は、別班員たちの拉致です。
拉致された中には、乃木の相棒である黒須駿も含まれています。
当初、事件への関与を強く疑われたのが新庄浩太郎でした。
新庄は前作で公安に所属しながら、テントのモニターだったことが判明した人物です。
しかも第2シーズンでは逃亡を続けています。
そのため、「また新庄が裏で動いている」と考えるのは自然でした。
AI隼人も、新庄が情報を流した可能性を指摘していました。
しかし第13話で、乃木たちはタイに潜伏していた新庄とチョッキーの確保に成功します。
そして尋問を進めた結果、驚きの事実がわかります。
新庄とチョッキーは、別班員たちの拉致に関与していなかったのです。
ここで事件の構図が一度ひっくり返りました。
■②AI隼人がたどり着いた先が野崎だった
新庄が犯人ではないなら、誰が別班の情報を敵側へ渡したのでしょうか。
乃木たちは再び情報を洗い直します。
そこでAI隼人が見つけた情報が、野崎につながっていました。
▼第13話までに確認できている事実▼
- 新庄とチョッキーは別班員拉致事件の犯人ではなかった
- 空港システムへの不正アクセスが東条の自宅につながった
- テントの飛行訓練所へ野崎が電話していたことが判明した
- 野崎はその後、イスラエルへ向かっている
- イスラエルでは新たな人物との接触が描かれた
つまり、「野崎が怪しい」というのは乃木たちの思い込みだけではありません。
少なくとも野崎自身が、乃木たちに説明していない行動を取っていることは確かです。
乃木が激しく動揺したのも当然でしょう。
■③ただし「行動した=裏切った」ではない
ここが第13話を考察するうえで最も重要です。
第13話で判明したのは、野崎につながる不審な行動です。
しかし、野崎が何のためにそれをしたのかは、まだ明確に説明されていません。
情報機関を扱う『VIVANT』では、表面上の行動と本当の目的が一致しないことがあります。
敵に見える行動が、実際には敵を欺くためだった可能性もあります。
したがって第13話のラストは、「野崎の裏切りが完全確定した」というより、「乃木から見ると野崎が裏切ったようにしか見えない状況になった」と整理するのが安全です。
②野崎は本当に裏切った?現時点では「潜入説」が有力
■①野崎が第三勢力へ潜入している可能性
現時点で考えやすいのが、野崎が新たな敵組織へ潜入しているという説です。
乃木は前作で、テントの内部へ入るために別班を裏切ったように振る舞いました。
仲間である黒須たちを撃ち、自らテント側へ連行される状況を作っています。
しかし乃木の本当の目的は、日本を裏切ることではありませんでした。
テントへ接近するための潜入作戦だったわけです。
今回の野崎にも、それと似た構造が使われている可能性があります。
▼考察・解釈(諸説あり)▼
- 野崎は別班を狙う第三勢力へ潜入しているという見方
- 敵から信用されるため、本当に情報の一部を渡した可能性
- 乃木にも作戦を知らせず、敵味方の両方を欺いている可能性
もしこの説が正しければ、野崎は「何もしていない潔白な人物」ではありません。
実際に危険な行動を取りながら、その最終目的だけは日本を守る側にあるということになります。
『VIVANT』らしい二重構造です。
■②乃木にすら知らせていないのは不自然ではない
「味方なら乃木に説明しておけばいいのでは?」という疑問もあります。
しかし潜入作戦だと考えると、説明しないこと自体に意味が出てきます。
乃木が真相を知っていれば、敵に拘束された際に情報が漏れる危険があります。
また、乃木の行動や表情から作戦を察知される可能性もあります。
何より敵側から見れば、乃木が本気で野崎を裏切り者だと思っている状態のほうが信憑性があります。
第13話では乃木が野崎の名前を知り、大きく感情を揺さぶられました。
もし野崎がそこまで計算しているなら、乃木の反応そのものが「野崎は本当に裏切った」という証明として敵側に利用できます。
もちろん、ここまでが野崎の計画だったという説明はまだありません。
現時点では有力な考察の一つです。
■③乃木の前作の行動と重ねると面白い
野崎潜入説が興味深い理由は、前作の乃木と立場が逆転するからです。
前作では野崎が乃木を追い、乃木の不可解な行動から真意を読み解いていました。
今度は乃木が野崎を追う側になります。
乃木から見れば、信頼していた野崎が突然敵に見えている状態です。
つまり第2シーズンでは、前作で野崎が経験した「乃木は敵なのか味方なのか」という疑問を、乃木自身が経験する構図とも考えられます。
もし意図的な対比なら、野崎が完全な悪役へ転向したというより、乃木には明かせない任務を遂行している可能性を考えたくなります。
③「野崎は裏切っていない」と考えられる理由
■①野崎につながる痕跡が見つかりやすすぎる
野崎潜入説で気になるのが、証拠の残り方です。
第13話ではAI隼人が情報を追った結果、野崎につながる痕跡へ到達しています。
もちろん、これだけで「わざと証拠を残した」とは言えません。
しかし野崎は長年、公安の最前線で活動してきた人物です。
そんな野崎が本気で乃木たちを欺こうとしているのに、追跡可能な痕跡をそのまま残すでしょうか。
ここには少し違和感があります。
逆に、乃木たちに自分を追わせるため、あえて手掛かりを残していると考えることもできます。
野崎自身は作戦の詳細を伝えられない。
しかし乃木なら痕跡から追いついてくる。
そんな信頼関係を利用しているという考察です。
ただし、第13話時点で野崎が意図的に証拠を残したと確認できる場面はありません。
ここは事実ではなく考察として分けておく必要があります。
■②野崎の目的が「国を裏切ること」とはまだ示されていない
「裏切り」という言葉には複数の意味があります。
乃木を裏切ったのか。
別班を裏切ったのか。
公安を裏切ったのか。
それとも日本そのものを裏切ったのでしょうか。
第13話時点では、この区別がまだついていません。
野崎が乃木に情報を伏せて独断で動いたなら、乃木から見れば裏切りです。
しかし、それが公安としての極秘任務なら、日本への裏切りではありません。
逆に公安の指示にも反して敵側へ情報を渡しているなら、意味は大きく変わります。
この「誰に対する裏切りなのか」が未確定である以上、野崎を完全な敵と決めるのはまだ早いでしょう。
■③野崎がイスラエルへ向かったことが重要
第13話の最後では、野崎が日本を離れてイスラエルへ向かっています。
そして現地で、新たな人物と接触しています。
ここは今後の野崎の立場を判断する重要な場面になりそうです。
単純な裏切り者なら、野崎は拉致事件の成功後に身を隠すだけでも構いません。
ところが実際には、自ら次の場所へ移動しています。
この動きからは、野崎自身にも別の目的があるように見えます。
第14話では、その接触相手と野崎の関係が大きな焦点になりそうです。
相手が敵組織の中心人物なのか、野崎の協力者なのか。
それによって「裏切り」の意味も大きく変わるでしょう。
④別班拉致事件は「国内」と「黒須」で犯人が違う?
■①5人全員を同じ犯人が拉致したとは限らない
もう一つ注目したいのが、別班員5人の拉致方法です。
黒須はバルカで襲撃されました。
一方、ほかの別班員たちは日本国内から姿を消しています。
場所も状況も異なるため、すべてを同一犯による一つの拉致事件として考えてよいのかは、まだ検討の余地があります。
ここから出てくるのが、国内組と黒須では拉致した勢力が違うという説です。
▼考察・解釈(諸説あり)▼
- 日本国内の別班員は、公安など味方側が保護したという説
- 黒須だけは別の第三勢力に本当に拉致されたという説
- 複数勢力の動きを、乃木たちが一つの事件だと思い込んでいるという説
この説が正しければ、野崎の行動にも説明がつきやすくなります。
国内の別班員を守りつつ、黒須をさらった勢力へ接近する。
そのために野崎自身が敵側へ情報提供者を装っている可能性です。
ただし、国内組が公安によって安全な場所へ移されたという事実は、第13話時点では確認されていません。
あくまで今後検証されるべき考察です。
■②なぜ黒須が狙われるのか
もし黒須だけが別勢力による拉致だとすると、「なぜ黒須なのか」という疑問が出ます。
黒須は乃木と共にテントへ潜入しています。
そのため、別班だけでなくテント側の事情にも触れた人物です。
さらにバルカをめぐる一連の事件にも深く関わっています。
つまり第三勢力から見れば、黒須は価値の高い情報を持っている可能性があります。
別班の内部情報を知りたい。
テントについても知りたい。
バルカの動きも把握したい。
そうした勢力にとって、黒須は狙う理由のある人物だと考えられます。
一方、敵の本当の狙いが黒須本人なのか、黒須を利用して乃木を動かすことなのかは不明です。
ここも第13話では答えが出ていません。
■③フローライトが再び狙われている可能性は?
前作では、バルカの地下に眠るフローライトが重要な要素となりました。
テントが保有する土地に巨大なフローライト鉱脈が存在し、それがバルカの未来にも関わっていました。
第2シーズンで国際的な勢力が動いているなら、フローライトを含むバルカの利権が再び関係する可能性も考えられます。
黒須は乃木と共にテントへ潜入したため、その周辺事情を知る人物でもあります。
そのため「別班の情報」と「バルカ側の情報」の両方を求める勢力から狙われたという考察は成り立ちます。
ただし、第13話時点で黒須拉致の目的がフローライト独占だと確定したわけではありません。
ここは今後の展開を待つ必要があります。
⑤それでも「野崎が本当に裏切った」可能性はある
■①潜入説だけを正解にするのも危険
ここまで見ると「野崎は味方」と考えたくなります。
ただし、それだけで結論を固定するのも危険です。
第13話では、制作側が野崎を「裏切り者」と疑わせるだけの材料を明確に配置しています。
野崎の電話、東条周辺の不審な動き、そしてイスラエルへの渡航です。
これらが全部「実は味方でした」で終わるとは限りません。
野崎自身が何らかの理由で、乃木や別班とは異なる目的を持ち始めた可能性も残ります。
ここで重要なのは、公安と別班はもともと同じ組織ではないことです。
両者とも日本を守る側ではありますが、所属も任務も異なります。
日本を守るための方法をめぐって、野崎と乃木の判断が衝突する展開もあり得ます。
その場合、野崎は「悪に寝返った裏切り者」ではなく、乃木とは違う正義を選んだ人物として描かれるかもしれません。
■②野崎が独断で動いている可能性
もう一つ考えられるのが、潜入捜査ではあるものの公安全体の正式作戦ではないケースです。
野崎が独自に危険を察知し、上層部にも乃木にも知らせず動いている可能性です。
これなら野崎が味方なのか裏切り者なのか、簡単には分類できません。
目的は日本を守ることでも、手段として別班員を危険にさらしていれば、乃木との対立は避けられません。
『VIVANT』では「誰の味方か」だけでなく、「何を守ろうとしているのか」が人物を理解する鍵になります。
野崎の真意についても、その視点が重要になりそうです。
■③第2シーズンのテーマ自体が「敵か味方か」
『VIVANT』はもともと、登場人物の所属や目的を簡単には明かさない作品です。
第2シーズンでも「敵か味方か、味方か敵か」という構造が前面に出ています。
その中で第13話の段階から、野崎が単純な悪役になったと考えると少し早いでしょう。
「裏切り者」という情報そのものが、次の真相へ進むための一段階である可能性があります。
新庄が怪しい。
しかし新庄は拉致事件の犯人ではなかった。
では野崎だ。
このように疑惑の対象が移動しているため、次は「野崎の裏切りにもさらに裏があった」とひっくり返る展開も十分考えられます。
■④第14話で注目したいポイント
次回以降で最も確認したいのは、野崎がイスラエルで接触した人物との関係です。
第14話からは、新たなキーパーソンも本格的に物語へ入ってきます。
その人物が野崎に指示する側なのか。
野崎が探っている相手なのか。
それとも、公安とは別の協力関係にある人物なのか。
ここがわかれば野崎の「裏切り」の意味がかなり見えてくるでしょう。
また、野崎の行動を公安上層部が把握しているかどうかも重要です。
もし上層部が把握しているなら、潜入を含む公安側の作戦である可能性が高まります。
逆に誰も知らないなら、野崎の独自行動や本当の離反を疑う必要が出てきます。
第13話だけでは、この点について明確な答えはまだ出ていません。
⑥まとめ:野崎は裏切っていない?第13話時点の結論
■①現時点でわかっていること
第13話までの情報だけで整理すると、野崎が何らかの形で今回の事件に関係している可能性はかなり高くなりました。
▼確認できている事実▼
- 黒須を含む別班員5人が拉致された
- 当初疑われた新庄とチョッキーは拉致事件の犯人ではなかった
- 再調査によって野崎につながる不審な情報が見つかった
- 野崎はテントの飛行訓練所へ電話していた
- 野崎はイスラエルへ渡り、新たな人物と接触している
- 野崎本人の最終目的は第13話では明らかになっていない
したがって、「野崎が動いている」のはほぼ間違いない一方、「日本を裏切った」とまでは言えません。
ここは分けて考えたほうがよいでしょう。
■②最も気になるのは「潜入のための偽装裏切り」説
現時点で特に注目したいのは、野崎が新たな敵へ潜入しているという考察です。
前作では乃木自身が、味方を欺いてテントへ潜入しました。
今度は野崎が同じような立場になったと考えると、物語としてもきれいに対比します。
さらに、野崎につながる痕跡が乃木たちによって発見されている点も気になります。
本気で姿を消したい公安の人間としては、少し追跡されやすく見えるためです。
そのため、「乃木なら自分の残した情報から真相へたどり着く」と野崎が考えているという見方もできます。
ただし、これはまだ考察です。
野崎が意図的に証拠を残したという明確な説明は確認されていません。
■③まだ確定していないこと
▼第13話時点で未確定のポイント▼
- 野崎は本当に敵側へ寝返ったのか
- 野崎は第三勢力へ潜入しているのか
- 別班員5人を拉致した勢力はすべて同じなのか
- 国内で消えた別班員たちは本当に敵に拘束されているのか
- 黒須が拉致された本当の目的は何なのか
- フローライトなどバルカの利権が関係しているのか
- 野崎のイスラエル行きを公安上層部が把握しているのか
- 野崎が接触した人物は敵なのか味方なのか
個人的に第13話だけから考えるなら、野崎が完全に日本を裏切った可能性より、「敵を欺くために裏切ったように見せている」可能性のほうに注目したいです。
ただし、「野崎は100%味方」と決めてしまう材料もまだありません。
むしろ面白いのは、野崎が本当に情報を流していたとしても、それが即「悪」にはならないところです。
敵の中枢へ入るためには、相手から信用されなければなりません。
そのために野崎が一定の情報を渡していたなら、行動だけ見れば裏切りでも、目的は潜入ということになります。
前作で乃木が見せた「裏切り」とよく似ています。
だからこそ第13話のラストは、「野崎が裏切った」という答えではなく、「野崎は何のために裏切ったような行動をしているのか?」という新しい謎の始まりと見るのがよさそうです。
乃木がかつて野崎を欺いたように、今度は野崎が乃木を欺いている。
もしそうなら、乃木と野崎の関係を反転させた展開とも考えられます。
そして乃木が野崎の本当の意図に気づいたとき、二人が再び同じ目的に向かって動き出す可能性もあります。
ただ、その答えが出るまでは「野崎は味方」とも「野崎は敵」とも断定できません。
第13話時点で確かなのは、野崎には乃木たちに明かしていない目的がある。
まずはそこまでが、現在わかっている一番安全な結論です。

